奥州・金ケ崎

特大締め太鼓作り替え 新しく二つに変身 姉体太鼓・鳴鼓会【奥州】

リメーク作業で特大締め太鼓にのこぎりを入れる鳴鼓会員ら

 創作和太鼓演奏に長年取り組んできた奥州市水沢姉体町の姉体太鼓「鳴鼓会(みょうこかい)」(及川賢一会長)は、団体設立時から使われてきた特大締め太鼓をリメークする。故人を含む会員や住民が大切にしてきた太鼓から新たに二つの太鼓を生み出し、活躍の場を増やす。

 同団体は1987年に住民有志が集まり設立。地域を中心に演奏を披露し、現在は中学生から60代までの16人が所属している。特大締め太鼓はスギ製で、直径約1・2メートル、胴の長さ約1・8メートル。団体創設時に制作され、重く大きく響く音で親しまれてきた。

 大きさは当時の和太鼓の流行だったが、取り回しは大変で徐々に登場の機会が減少。地域の備品として太鼓を所有する姉体町振興会が2022年度コミュニティ助成事業の採択を受け、締め太鼓のリメークを決めた。

 作業は、当時この締め太鼓を制作し修理も手掛けてきた小山太鼓店(一関市室根町矢越字千刈田)に依頼。3日に姉体地区センターで会員も交えて作業開始式が行われた。牛皮の面を取り外した後、創設当初から在籍する及川会長(62)が手始めにのこぎりをひき、会員が交代で手を掛けた。

 団体の設立に奔走した会員や公民館職員らには物故者もいる。及川会長は「35年間世話してくださった方々への感謝も込めた作業。生まれ変わった太鼓で新しい活動をしつつ、初心に戻り精進したい」と感慨を語った。

 締め太鼓は同店の初代小山徳男さん(故人)が制作したため、3代目で現同店代表の健治さん(41)にとっても作業は大切な時間となりそうだ。健治さんは「昔の太鼓を直すのは、過去の職人との対話。次代を見据えて向き合う大事な仕事で、新作よりも楽しい。祖父は『死ぬまで勉強しないと職人ではない』と常々言っていた。技術を残しつつ、現代の形を受け身でなく自分から発信するのが大切」と張り切っていた。

 新たな二つの太鼓の完成は11月の見通し。同月に開催される「姉体まつり」でのお披露目演奏を予定している。

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