北上・西和賀

部品触れ職業理解 上野中生が施設見学 北上川ものづくりネットワーク【北上】

自動車の分解展示で、実際に部品を手にする生徒たち=北上市産業支援センター

 北上川流域ものづくりネットワークは、2022年度の小中学生を対象とした工場施設見学を始めた。県南地方の各工場などの現場をじかに見てもらい、児童生徒の職業観を養い将来の地元定着を図る。

 今月から中学生の見学が始まり、8日には北上市立上野中学校の1年生129人が市内の4社と1施設を見学。このうち市産業支援センター(同市相去町)ではトヨタ自動車プリウスの分解展示をはじめ、デジタルマイクロスコープ、フルカラーの3Dプリンター・スキャナー、岩手大金型技術センター研究室のワイヤー放電加工機を実際に見て、スタッフから説明を受けた。

 生徒たちも真剣な表情で見学。佐々木健斗さんは「見たことのない部品や、思った以上に何倍もの部品があり、きちんとした車や機械が造られていると知った」と感想を語り、藤澤伶奈さんも「3Dプリンターでリアルな物を作れることを知った。部品を直接触ってみると、思ったよりも重かった」と実感を述べた。

 同ネットワークは産業界、教育界、行政一体となり、北上川流域を支える人材育成を目的に06年設立。キャリア教育の一環で、児童生徒に地元の企業を知ってもらい、将来の進路選択の一助になるよう職場見学をコーディネートしている。

 ただ、新型コロナウイルスの影響で受け入れを停止している企業や、学校で感染者が出たため中止する学校もあり、感染拡大前に比べ減少しているという。事務局を務める県南広域振興局産業振興課は「今年度もできる範囲で企業や施設に協力いただき、しっかり感染対策した上で実施していきたい」としている。

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