花巻

田んぼ彩る賢治アート 石鳥谷・八幡で見頃【花巻】

見頃を迎えている八幡田んぼアート

 花巻市石鳥谷町八幡地内の水田で、色の異なる稲を植え分けて絵を描く「八幡田んぼアート」が見頃を迎えている。稲の色が日を追うごとに鮮やかさを増し、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」をテーマにしたデザインが浮かび上がり、訪れる人の目を楽しませている。

 八幡まちづくり協議会(伊藤成子会長)が地域活性化、交流人口の拡大、食育推進などを目的に企画。2010年から実施し、今年も5月末に地域住民や地元小学生が参加して田植えが行われた。

 今年のデザインは外套(がいとう)と帽子を身に着けうつむく賢治のシルエットと、賢治が手帳に書いた「雨ニモマケズ」「風ニモマケズ」の文字、地元小学校の創立を記念したフクロウの絵と「祝八幡小150周年」の文字。約30アールの水田に5種類の有色稲を使い分けて遠近法で描き出した。

 時折晴れ間がのぞく穏やかな一日となった11日は、鑑賞スポットの同町中寺林の石鳥谷生涯学習会館駐車場に多くの市民らが訪れ、巨大なアートを眺めたり、写真に収めたりする姿が見られた。

 同市太田の主婦(70)は「天気も良かったので急に思い立ち、友人を誘って訪れた。過去にもこの時期に訪れたことがある。素晴らしいですね」と話し、友人らと熱心に見入っていた。

 田んぼアートは9月ごろまで楽しめる。10月上旬に稲刈りを予定している。

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