花巻

伝統の舞観客魅了 市内外9団体競演 郷土芸能鑑賞会【花巻】

鍋倉鹿踊りの「露喰み踊り」

 2022年度花巻市郷土芸能鑑賞会(市教委、市郷土芸能保存協議会主催)は24日、同市若葉町の市文化会館で開かれた。市内外の神楽、鹿踊(ししおどり)、田植踊、鬼剣舞の9団体が出演し、詰め掛けた観客を伝統の舞で楽しませた。

 鑑賞会は郷土芸能の保存伝承活動を実践する団体などを対象に、発表機会を提供することで、郷土芸能の普及と伝承活動の活性化を図るとともに、後継者育成を支えるのが目的。

 2部構成で第1部は同市の胡四王神楽、湯本鹿踊、幸田神楽、北笹間大乗神楽、紫波町の山屋田植踊、第2部には同市の鍋倉鹿踊り、石鳩岡神楽、岳神楽、北上市の鬼柳鬼剣舞が登場した。

 このうち、花巻市湯口に伝わる鍋倉鹿踊りは湯本鹿踊より伝授され、1905(明治38)年の宵宮から現在まで一度も絶えることなく伝承されている芸能。鑑賞会では朝露に輝く笹を見つけた鹿たちが、天からの恵みに感謝し朝露を飲んで渇いた喉を潤し、遊び戯れる姿を演じた「露喰み踊り」など2演目を上演した。

 この日は出演者を含め約500人が来場。鑑賞に訪れた同市湯口字志戸平の久保田秀與さん(83)は「同じ演目でも地域によって踊りの形が異なり、さまざまな演目があるのが郷土芸能の魅力。見ていて楽しい」と話していた。

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