３年ぶり山車運行へ　大迫あんどんまつり　あす、１６日【花巻】

　新型コロナウイルスの影響で２年連続で中止された花巻市大迫町の夏の風物詩「大迫あんどんまつり」（大迫あんどん山車保存会主催）は、１４、１６の両日３年ぶりに開かれる。４台のあんどん山車が町内を練り歩き、盆の夜を彩る。

　先祖供養の祭りとして約２００年の歴史があり、市無形民俗文化財にも指定されている「大迫あんどんまつり」。江戸時代中期の天明の大飢饉（ききん）、同後期の天保の大飢饉で亡くなった人々を供養するために始まったと伝えられる。

　８月１４、１６の両日に、武者絵や歌舞伎の題材、先祖供養の仏画を描いた４台の山車の町内巡行などを行ってきたが、過去２年間は新型コロナの感染拡大を防ぐため開催を中止。今年はまつり開催と継承への熱意、感染対策の工夫で実施に向け準備を進めてきた。

　今年は両日ともあんどん山車の自由運行のみで、参加者や来場者の密集を避けるため４台の山車が集まる集合イベント、郷土芸能の上演は行わない。

　運行時間は原則として午後４～１０時だが、上若、下若、川若、若衆の各組ごとに開始・終了時間が異なる。１４日は各組とも全町内を運行、１６日は若衆組と川若組が全町、上若組と下若組が一部エリアでの運行になる。

　参加者は抗原検査キットによる事前検査や、音頭上げの声のトーンを下げたり、かけ声を少なくするなど、感染対策を取ってまつりに臨む。

　同保存会事務局では「マスクの着用や手指消毒、前後左右の人と間隔を空けるなど来場者にも感染対策に協力してもらい、まつりを楽しんでほしい」としている。

　問い合わせは、市大迫総合支所地域振興課内の同保存会事務局＝０１９８（４１）３１２２＝へ。

　大迫あんどん山車保存会は、花巻市大迫町内で開かれる大迫あんどんまつりの風景を題材とした「あんどんまつりフォトコンテスト」の写真作品を募集する。

　２０２２年度のまつり（１４、１６の両日）を撮影した風景を、カラープリントキャビネ判（２Ｌ）か四つ切りワイドの写真（デジタルプリント可）にし、題名など必要事項を記入した応募票を付けて応募する。合成作品、組み写真などの特殊加工を加えた写真は不可。個人を特定できる写真は必ず被撮影者の承諾を得る。

　募集期間は１９日～９月２０日。応募票は市ホームページからダウンロードする。入賞作品は返却しない。入賞作品の著作権ほか諸権利は主催者に帰属し、後日入賞作品のネガフィルムまたはデジタルデータの提出を依頼する。

　審査で最優秀賞１点（賞金２万円）、優秀賞２点（同１万円）、入選３点（同５０００円）、特別賞１点（同）を選ぶ。入賞作品は次年度のまつりのＰＲポスターなどに使用する。結果は１０月中旬に入賞者に直接通知する予定。

　応募先は郵便番号０２８―３２０３　花巻市大迫町大迫２の５１の４、市大迫総合支所内「大迫あんどん山車保存会」。問い合わせは同保存会＝０１９８（４１）３１２２＝へ。