奥州・金ケ崎

戦争ない世界実現誓う 江刺戦没者追悼式【奥州】

奥州市の江刺戦没者追悼式で霊塔に献花する遺族ら

 奥州市の江刺戦没者追悼式は17日、市役所江刺総合支所で行われた。出席者は日清から太平洋までの各戦争に江刺地域から出征した戦没者の冥福を祈り、戦争のない平和な世界の実現を改めて誓った。

 同市の戦没者数は計3949柱で、このうち同地域は1466柱。同地域ではこれまで地域内の10地区ごとに追悼式を開いてきたが、遺族の高齢化などを受け初めて地域内の式典を集約した。

 式には、遺族をはじめ約70人が出席。倉成淳市長は「戦争を経験していない世代が増え、先の大戦の記憶が薄れつつあり、ロシアの軍事侵攻など憂慮される事態も起きている。二度と戦争を起こすことがないよう次の世代に歴史の反省を引き継ぎ伝え、平和な世界を継続することが戦没者に報いる道。市も遺族と手を取り合いより良いまちづくりを進めていく」と式辞を述べた。

 追悼の言葉を述べた来賓のうち、刀根勝雄市遺族連合会長(83)=同市江刺岩谷堂=は「平和で豊かな生活が英霊の尊い犠牲の下に成り立っていることを忘れず、痛ましくおぞましい戦争の記憶を風化させることなく、平和な社会と郷土の発展のため力を尽くす」と思いを語った。

 出席者は壇上に設けられた霊塔の前に献花し、哀悼を示していた。

 同市の戦没者追悼式は、今月中に5地域ごとに挙行。これまでに衣川、胆沢で実施された。

 今後は前沢で19日、水沢で25日に行われる。

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