奥州・金ケ崎

キャラで地域盛り上げ 住民が投票 Tシャツ、広報に活用 胆沢・愛宕振興会【奥州】

愛宕地域振興会のマスコットキャラクターに選ばれ、Tシャツなどに使用される「あたごちゃま!」
村上さん(胆沢中3年)、
加藤さん(若柳)作品

 奥州市胆沢の愛宕地域振興会(安倍明芳会長)は、マスコットキャラクターに2種類を決めた。Tシャツなどに使用されるのは村上佑夏さん(胆沢中学校3年、南都田地区)考案の「あたごちゃま!」、同会広報などの紙媒体に使用されるのは加藤晃さん(69)=胆沢若柳字愛宕=による「愛(あい)の心(しん)」が、住民の審査により選ばれた。振興会では、郷土愛の象徴としてキャラクターを今後活用していく。

 マスコットキャラクター募集事業は2021年度青年交流応援事業の一環。小学生から70代までが応募した38点を地区内に紹介し、全戸配布された審査券で投票を受け付けた。しかし事業を知らなかった住民も一定数いたため、より多くの住民を巻き込み参画者も増やそうと1次審査としていったん8点を選出。22年度はこの8点に住民が意見を寄せ、キャラクターが一層愛されるよう作者に改善を加えてもらい、Tシャツ・紙媒体の2部門で再度投票を募った。

 この結果選ばれた「あたごちゃま!」は、地域の愛宕神社の通り名「愛宕さま」が由来。頭には神社の社、御利益の火伏せに着想を得た耳の炎、自然の豊かさを表す熊の手など、地元らしさを詰め込んだ。

 イラストは振興会事業に関わってきたイラストレーター小松原英さんが仕上げを行った。作成するオリジナルグッズのTシャツなどを通して地域のPRを図る。Tシャツ関連には、市の地域運営自立チャレンジ補助事業を活用。地元の胆沢愛宕小学校児童には1人1着を無料配布、住民には格安で販売し、「地域の広告塔」を務めてもらう。

 「愛の心」は、愛宕の「愛」と真心から名付けられた。地域行事の仙北街道駕籠(かご)道中大会の仮装大名行列から代表的な「殿」役の姿を借りた。同振興会の広報「ふれあいだより」に登場する。

 愛宕地域は全520世帯のところ、今夏の最終審査には各部門に371票が寄せられ、2カ年にまたがる事業は地域への一定の浸透につながった。5日に胆沢愛宕地区センターで表彰式が行われ、考案者2人に表彰状などが贈られた。安倍会長は「若い人たちに地域づくりへの興味を持ってもらいたくて展開した事業。地域を少しでも盛り上げてほしい」と思いを語った。

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