一関・平泉

美しき鉱物の世界 協力研究員鈴木さん 秘蔵25点紹介 石と賢治のミュージアム【一関】

石と賢治のミュージアムで開かれている企画展「M,sMINERAL COLLECTIONS ちょっとマニアックで綺麗な石のはなし」

 一関市東山町松川の石と賢治のミュージアム(菅原淳館長)鉱物展示室で、同ミュージアムの協力研究員による企画展「M,sMINERAL COLLECTIONS ちょっとマニアックで綺麗な石のはなし」が開かれている。9月25日まで。

 コレクションを展示したのは、子供の頃から趣味で鉱物を収集している同ミュージアム協力研究員の鈴木実さん(28)=同市在住=。300点ほどあるコレクションの中からベニトアイトやフォスフォフィライト、イエローダイヤモンド、オパール、輝安鉱、南部石などえりすぐりの25点を出展した。

 このうち、輝安鉱は日本最大級のアンチモン鉱山だった愛媛県西条市の市之川鉱山で産出。市之川産の輝安鉱の結晶は世界的に見ても巨大で美しく、大英博物館など世界の博物館で収蔵・展示されている。多くが海外に輸出されたことから国内に現存する数は少なく、現在も日本産鉱物の代名詞になっているという。

 フォスフォフィライトは鉄、亜鉛の含水リン酸塩鉱物で、淡い緑色の美しい結晶は人気が高い。もともとが希少で、世界で唯一の産地といわれたボリビアのセロ・リコでの産出も1950年代に終わっているため幻の宝石として「聖杯」の呼び名がある。市川春子さん原作の漫画「宝石の国」の中でも話題になった。

 鈴木さんは5年ほど前から同ミュージアムの協力研究員を務めており、鉱物の研究や県内外の愛好家との交流、来館者への案内や解説などに協力しているほか、4年ほど前にも自身のコレクションを展示している。

 今回の展示について「趣味に走ったので、博物館などでもあまり見たことのない石もあると思う。美しい鉱物の結晶を楽しんでもらえれば」と話している。

 開館時間は午前9時~午後5時。月曜日休館。問い合わせは同ミュージアム=0191(47)3655=まで。

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