一関・平泉

復興継続願い心込め演奏 被災地支援CDを収録 一関二高吹奏楽部

東日本大震災の復興継続支援CD制作に初参加した一関二高吹奏楽部

 東日本大震災の被災地支援プロジェクトに取り組む東京都のNPO法人が企画・制作する復興継続支援CD「絆~忘れない2023」の収録が28日、一関市大手町の一関文化センターで行われ、同プロジェクト初参加となる県立一関二高吹奏楽部が心を込めて2曲を演奏した。CD収録は被災地で歌い継がれている歌を中心に全18曲を予定し、完成後に協力者らに配布される。発売は2023年3月11日で、全収益金が被災地の子供たちの支援に役立てられる。

 同プロジェクトとして復興継続支援CDを制作しているのは東京都のNPO法人日本アクティブ・フード協会(神原進理事長)で、16年から毎年3月11日に発売。「花の冠」「群青」「わせねでや」「未来の光へ」「がんばれニッポン」など被災地で作られ、歌い継がれている歌を広く知ってもらうことで、震災の記憶を後世に伝えていこうと行われている。

 8枚目の制作となる今回も、著名なアーティストや、被災地の合唱団、吹奏楽団など多くの人たちが無償で協力する予定となっており、収録では一関二高吹奏楽部33人が音楽監督を務める細川正一教諭の指揮に合わせ「がんばれニッポン」と、同部選曲によるゴダイゴの「銀河鉄道999」を演奏。各パートが練習の成果を発揮し、豊かな音色を響かせた。

 収録に立ち会った神原理事長は「われわれは震災を忘れない、犠牲者を忘れないというつもりで今まで活動している。きょうは震災に対する思いや皆さんそれぞれの楽しい思い、辛い思いを全ての音に込めてほしい」とあいさつし、気持ちのこもった演奏に拍手を送っていた。

 約1カ月間の練習で収録に臨んだという同部は、岩手を代表する童話作家宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」からの連想で「銀河鉄道999」を選曲。林彩加部長(16)は「吹奏楽部として音楽に思いを乗せて伝えることができるのは、すごくうれしい」と話していた。

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