北上・西和賀

継承誓い踊り勇壮 20周年式典で演目奉納 黒岩鬼剣舞【北上】

物故者の鎮魂へ、勇壮な舞を披露する黒岩鬼剣舞保存会のメンバー

 北上市の黒岩鬼剣舞創立20周年記念式典は28日、市立黒岩小学校で行われた。供養儀式や全演目奉納などが行われ、参加者は伝統芸能の末永い保存・継承へ心を一つにした。

 式典には同鬼剣舞や師匠団体の二子鬼剣舞、「兄弟子」の東京鬼剣舞をはじめ市内鬼剣舞団体関係者、来賓、地域住民の100人以上が参加した。記念事業実行委員長を務める黒岩鬼剣舞の多田敏弥保存会長は「この3年は新型コロナウイルスの影響で公演回数も減り練習も満足にできなかったが、保存会のみんなは気持ちを切らさずに修業できている。お客さまに少しでも安らぎを持っていただけるよう、今後も精進していきたい」と決意を表明。髙橋敏彦市長、市民俗芸能協会の菅原晃理事長も祝辞を寄せた。

 続く供養式典では読経後、多田実庭元が秘伝書を読み上げ、弓取りなどの儀式も行われた。全ての物故者の鎮魂へ、黒岩鬼剣舞は「一番庭」で厳粛かつ勇壮な踊りを奉納。二子鬼剣舞、東京鬼剣舞も「二番庭」で、迫力ある舞を見せた。3団体による全演目公演も行われ、計18演目(供養式典含む)の多彩なプログラムで来場者を楽しませた。

 多田庭元は「発足して早いもので20年。地域の皆さんに応援いただき、素晴らしい仲間に恵まれここまでやってこれた。今後も、また10年を目指し頑張りたい」と謝辞を述べた。

 黒岩鬼剣舞は二子鬼剣舞の指導、伝授で2002年4月、地区内の三舘鬼剣舞として発足。11年、黒岩地区全体に広げるべく現名称に改称した。発足以来、地元の神社への奉納や地域のイベント、「北上・みちのく芸能まつり」にも出演。岩手国体開会式でも舞を披露した。現保存会員は園児から70代までの59人。

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