県内外

感染対策徹底を 県医師会 現場人手不足で 新型コロナ【岩手】

医療機関の負担軽減のため感染対策を呼び掛ける本間会長(右)と宮田常任理事

 新型コロナウイルスの感染拡大で医療機関の人手が不足し対応が困難になっているとして、県医師会(本間博会長)は29日、盛岡市内で記者会見し、県民に対して基本的な感染対策の再徹底を求めた。

 本間会長と宮田剛常任理事(県立中央病院長)が会見した。

 本間会長は、新型コロナ患者のための重症者用入院ベッドや宿泊療養施設の状況は逼迫(ひっぱく)に至っていないものの、医療機関では感染確認や濃厚接触による医療従事者の欠勤が増加し、通院患者の治療や入院患者の対応が困難な状況が続いていると説明。「がんや心臓疾患などの患者の手術ができない状況になりつつあり、救急搬送にも影響が出かねない」と危機感を示した。

 また、多くの高齢者が集団でいる施設では感染が拡大しやすいと指摘。病院の病棟閉鎖も起きていることを報告した。

 こうした状況を踏まえ、県民に対し、イベントなどで複数人でマスクを外して長時間同じ空間にいることを控えるほか、感染などで外出できない場合に備え、1週間分程度の生活品を準備することを推奨。“コロナ慣れ”で基本的な対策が忘れられている可能性を指摘し、「今一度、一人ひとりの注意が必要。県民の皆さまの協力を頂きたい」と呼び掛けた。受診や検査に関する相談窓口については、県や同会のホームページで案内している。

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