豪華絢爛な風流山車 3年ぶり初秋彩る 花巻まつり開幕
花巻開町430年の節目となる花巻まつり(同実行委員会主催)は10日、同市上町通りで始まった。太鼓と笛の音に合わせて豪華絢爛(けんらん)な風流山車が通りを練り歩き、初秋の夜を3年ぶりに華やかに彩り、見物客を魅了した。11日まで。【13面に関連】
新型コロナウイルスの影響で2年連続で中止され、3年ぶりの開催となる今年は、日程を2日間に短縮し、風流山車のパレード、花巻ばやし踊り、神楽権現舞、鹿踊(ししおどり)の演舞を実施。十分な感染対策が取れない神輿(みこし)パレードは実施を見送った。
風流山車8台をはじめ、花巻ばやし踊りに10団体から401人、群舞かがり火鹿踊に7団体の75人、神楽権現舞に20団体の195人が参加予定。初日は63頭の獅子頭が一堂に会し、歯を高らかに打ち鳴らしダイナミックに舞う神楽権現舞、各町内会などが粋を凝らした8台の風流山車が上町通りに繰り出した。
山車の題材は義経宇治川の戦い、大リーグで活躍する花巻ゆかりの選手、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」、大きな獅子にまたがり悪疫を退散する獅子などと多彩。午後5時40分すぎ、アセチレンガス灯に火がともされると、ゆらめく炎の中に浮かび上がり、見物客の注目を集めた。
実行委会長の上田東一市長は「いろいろな方の努力があって実現した3年ぶりの祭り。古里花巻の思い出として心に残る祭りになるとうれしい」と呼び掛けた。同市四日町出身の高橋真由美さん(41)=盛岡市=は「自分が参加してきた祭りを4人の子供たちに見せたかった。いつかは子供にも参加してほしい」と話し、子供たちと山車に見入っていた。
最終日の11日は午後4時から花巻ばやし踊り、5時から山車パレード、6時から群舞かがり火鹿踊がある。