英国大会1位に輝く 世嬉の一酒造 いわて蔵ビールレッドエール 2年連続 東北ブランド初【一関】
世嬉の一酒造(本社一関市田村町、佐藤航代表取締役社長)が展開するクラフトビールブランド「いわて蔵ビール」のレッドエールが、英国で8月に開催されたビールの世界大会「ワールドビアアワード2022」で、2年連続1位に輝いた。東北のブランドとしては初の快挙で、同社は品質改善を続けてきた成果と喜んでおり、さらなるレベル向上へ誓いを新たにしている。
大会は英国パラフラフ・パブリッシング社が年1回開催するビールの世界的コンペティションで、テイスト、デザイン両部門がある。テイスト部門は、10カテゴリーに設けられたスタイルごとに各国の代表を決める予選のラウンド1、各代表の「カントリーウィナー」によるワールド・ベストスタイルを選ぶラウンド2、ラウンド2勝者で競うラウンド3がある。
いわて蔵ビールはレッドエールと桜嵐IPA、ヨイツギIPAの3商品を出品。このうちレッドエールがラウンド2で2年連続の1位「ワールドベスト・スタイル」に輝いた。
レッドエールは、同社創業当時から醸造し続けているビールで、琥珀(こはく)色の美しい液体、カラメルモントを使用した麦芽のうま味とほのかな甘みが特徴。特に肉料理に合うビールとして人気が高い。
今回の受賞について、佐藤社長は「長年造り続けた経験が大きい」とする。業務提携するキリンビールに品質分析を依頼したところ、「お褒めの言葉を頂いた」といい、科学的にも品質の高さが立証された形だ。
今後はラウンド3での1位となる「ワールドベスト・ビール」を目指すとしており、「地ビールは地域の人が自慢できるビールにならなければならないと考えるが、エールの本場英国で評価されたことは地域の自慢になっていいと思う。これにとどまらずもっと上を目指して頑張っていきたい」と語っている。