古里の川 今後もきれいに 児童がヤマメ稚魚放流 人首小【奥州】
奥州市立人首小学校(菅原るみ子校長、児童15人)の全校児童は12日、地元の人首川にヤマメの稚魚を放流した。2022年度末に学校統合で閉校を控える中、児童に古里の自然を大切にする思いを育ててもらおうと初めて実施。子供たちが約300匹を放した。
同校のある米里地区ゆかりの及常建設(同市江刺愛宕、及川晃一代表取締役)が企画し、同地区センターと同校との合同で開催。放流は同校近くの荒町橋付近で行われ、開会行事で及川代表取締役(66)は「地元を出ても江刺の出身であることに胸を張って人生を送ってほしい」と思いを語った。
ヤマメは胆江河川漁業協同組合を通じて用意。子供たちは稚魚の入ったバケツを優しく流れに向けて傾け、泳いでいく姿を見守っていた。
人首川は同地区では鳴瀬川と呼ばれ、同校の校歌にも歌われているカジカの姿が再び見られるようになるなど環境が回復してきたという。千葉希輝さん(6年)は「6年間で初めての行事で楽しい。川がきれいになってきていることが分かったので、これからもきれいにできるよう心掛けたい」と話していた。
江刺地域では同校など5校が統合し、23年度に江刺ひがし小が開校する。