北上・西和賀

地元企業の魅力発信 若手社員やりがい言及 学生ら向けて番組 北上雇用対策協とE&Beエフエム

スタジオでラジオ番組の収録に臨むスパット北上の杉澤さん(中央)と阿部さん(右)

 北上、西和賀両市町、北上公共職業安定所などで構成する北上雇用対策協議会は、就職を考えている高校生や学生、保護者に向けたラジオ番組・親子で考えてみませんか「北上地区で働くということ」を市コミュニティFM「きたかみE&Be(いいあんべ)エフエム」(88・8メガヘルツ)と共同制作している。両市町の企業などの若手、ベテラン社員が番組に出演し、週1回放送。若手社員らが入社後の苦労話、やりがいなどをリアルに語り、それぞれの魅力をアピールしている。

 北上地方でも人材確保が喫緊の課題となる中、高校生や学生に近い世代の生の声を通じ、地元企業を就職先の選択肢としてもらおうと7月から放送を開始。これまでに市内に事業所を置く建設、製造、農業、医療福祉、サービスなどの業種から11団体が出演した。

 今月上旬には解体舗装、廃棄物処理などを手掛けるスパット北上(同市村崎野、千葉智英社長)が同市大通りの同FMスタジオで収録。入社3年目の杉澤康汰さん(21)と資源循環部流通開発課部長の阿部康彦さん(43)が出演し、初めに同社のキャッチフレーズ「壊すけど創る」について説明した。

 杉澤さんは就職説明会のブースで、同社から説明を聞いたことをきっかけに入社。「解体の業種が少なく興味を持ち、生まれ育った北上で働きたいと地元の会社を選んだ。お客さまのお宅から不要物を回収した時『ありがとう』と言われると、とてもやりがいを感じる」と語った一方、「現場から間違った物を持ってきたり、置いてきたりすることもある」と失敗談も披露。「先輩方も優しく会社の雰囲気が明るいので、ちょっとした悩みも話しやすい。3年目で技術はまだまだだが元気と笑顔を大切に、北上に貢献したい」と力強く決意を示した。

 阿部さんも頼もしい後輩に目を細めつつ「女性もフォークリフトの資格を取得し、積み替え保管のメインオペレーターとして活躍している。新卒、中途問わずぜひ見学に来てほしい」とPRした。

 同番組は2022年度内の毎週金曜午後8時から30分間で、スパット北上は16日の放送予定。

 同協議会の後藤裕紀専務理事は「企業のホームページや求人票では分からない、社員の生の声を聴くことができる。ぜひ生徒や保護者、多くの方々に聴いてもらい、地元で働くことを考える参考にしてほしい」と話している。

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