花巻

特産品 魅力広める発表を 農業ク全国大会へ意欲 二子さといも使用ソーセージ研究 花巻農高

第73回日本学校農業クラブ全国大会北陸大会に出場する花巻農高食農科学科ソーセージ研究班

 花巻市の県立花巻農業高校(小船光浩校長、生徒268人)食農科学科ソーセージ研究班は、10月に富山県などで開かれる第73回日本学校農業クラブ全国大会北陸大会(日本学校農業クラブ連盟など主催)に出場する。北上市特産の「二子さといも」を使用したソーセージの研究に取り組む同班。全国大会出場は2年連続2度目で、最優秀賞受賞を目指し、意欲を見せている。

 8月26日に青森県で開かれた東北大会で、同班はプロジェクト発表会分野2類「開発・保全・創造」にエントリーした。「サスティナブルな地域創生児~ホップの抗菌作用を活かした商品開発に関する研究~」と題して発表し、最優秀賞を受賞。全国大会出場を決めた。

 発表では賞味期限がおおむね35日以内のソーセージ「ヴァイスブルスト」を40日間まで延ばすプロジェクトについて紹介した。生徒たちはホップに含まれる「ルプリン」という樹脂に着目。抗菌作用があるルプリンをホップから抽出するとともに、ハムやソーセージを製造する花巻市の銀河フーズと連携して細菌検査を行った過程を伝えた。

 同班には2、3年生12人が在籍する。夏休み期間もほぼ毎日学校に集まり、部活動と平行しながら研究と資料作成に励んできた。最優秀賞を受賞し、班長の日角圭孝さん(3年)は「本当にびっくりした。聞きやすい声で、分かりやすく伝えるように心掛けた。先輩たちに続いて全国に行けてうれしい」と達成感をにじませる。

 全国大会から発表者を務める千田玲那さん(2年)は「来年のために経験を積みたい。記録など裏方の仕事も頑張り、3年生が最優秀賞を取れるように支えたい」と語る。同じく発表者の藤原彩樺さん(3年)は「活動を通してサトイモやホップを提供してくれた農家さんなど多くの人に支えられていると実感した。全国に岩手の特産品の魅力を広め、支えてくれた人たちを笑顔にしたい」と意気込む。

 全国大会プロジェクト発表会分野2類にはブロック代表9チームが出場し、発表時間は約10分間。同班を担当する村上利行教諭(50)は「全国大会でも自分を信じ、堂々とした発表をしてほしい」と期待を寄せている。

地域の記事をもっと読む

花巻
2025年5月16日付
花巻
2025年5月16日付
花巻
2025年5月16日付
花巻
2025年5月16日付