1級建築士 やりがいは 菅原さん講話 永岡小6年生 キャリア教育【金ケ崎】
金ケ崎町立永岡小学校(林一広校長、児童90人)6年生のキャリア教育授業は21日、同校で行われた。児童に身近な働く保護者がゲストティーチャーとなる授業で、今回は1級建築士菅原慎一さん(46)=同町永沢堀切=の講話を通して、仕事について理解を深めた。
同学年では、キャリア教育で2021年度からゲストティーチャーによる授業を実施。昨年度は同学年の保護者全員が来校して講話した。22年度のゲストティーチャーは菅原さんで4人目。今回は参観日に合わせ、総合の授業で行われた。
菅原さんは千田修設計企画(奥州市水沢字日高西)の代表で、市内の教育・保育施設や店舗などを手掛けてきた。6年生のうち18人を前に、建築士の種類や業務を説明。デモンストレーションでCAD(コンピューター利用設計)のソフトを使い、教室の構造をパソコン画面上に再現した。
仕事のやりがいを「建て主の理想を形にできる。建物は地図に残り、人の流れも変えるのでまちづくりにもなる」とする一方、「締め切りと品質の維持の両立や、建て主とイメージを伝え合うことなどが大変」と紹介した。
松本勇人君は「建築士の話を聞くのは初めてで、関連する法律もあるのが分かった。パソコンで具体的に設計をしていくのがすごい」と話していた。
今年度も全てのゲストティーチャーの講話を聞いた上で、児童がなりたい職業を発表するという。林校長は「勤労・職業観を小学生のうちから持ってもらうのは本来非常に難しいが、保護者の仕事を身近に感じることで職業についてよく伝えられるはず。家庭でこの授業が話題になることで保護者の仕事に誇りを持ち、見詰め直す機会にもなるのでは」としている。