花巻

歴史、思い出色鮮やか 蟻灯の会絵手紙展 鉄道開業150年ちなみ【花巻】

新花巻駅に展示されている鉄道にちなんだ絵手紙

 鉄道が日本で運転を始めてから今年で150年。花巻市矢沢のJR新花巻駅構内では、鉄道にちなんだ思い出をテーマにした絵手紙の作品展が開かれている。観光客や地域住民を楽しませている蒸気機関車「SL銀河」、主要都市間を結び経済や人の流れを変えた東北新幹線、通勤や通学を支える列車など、ぬくもりを感じさせる画風で描かれた作品が乗降客の関心を誘っている。30日まで。

 絵手紙を展示しているのは、同市を拠点に活動する「絵手紙でボランティア蟻灯の会」(照井満喜子会長)。「祝鉄道150周年」「新花巻発 出会いの旅 ときめきの旅へ」などと題し、会員や、会員が花巻市や北上市で開く教室の生徒ら約50人が描いた100点余りの作品が並ぶ。

 目を引くのは東北新幹線の開通。新花巻駅の設置をめぐり市民運動の末に開業に至ったこと、かつて新幹線に連結されていた食堂車への憧れ、上野駅との間で夢の日帰り出張が可能になったことが、白地に緑のラインが入った車体や花巻の郷土玩具の絵などとともに描かれている。

 2014年から運行するSL銀河の絵も多い。観光シーズンの週末を中心に運転されていたが、来春で運行が終了することになり、沿線風景とともに楽しんだつかの間の旅、黒煙を上げて橋梁(きょうりょう)を力強く進む雄姿に元気づけられた思いがつづられている。

 中には全面に描かれた淡いピンクのバラに、第二の人生の起点となった花巻駅に降り立った思い出、発車直前の列車に飛び乗る女学生に青春時代の思い出が添えられた作品もある。

 照井代表は「毎日の通勤や通学、旅行などを支えている鉄道。車両や沿線風景などの絵とともに一枚から伝わる思いを楽しんでほしい」と話している。

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