花巻

714袋 全量1等 JA花巻 今年産米初検査

JAいわて花巻管内で始まった今年産米の検査

 JAいわて花巻管内の3カ所で26日、2022年産米の検査が始まった。花巻市の同JA東宮野目倉庫では新発式を行い、関係者が豊作と作業の安全を祈願するとともに、主力品種のひとめぼれ714袋(1袋30キロ)を検査。約21・4トン全量が1等に格付けされ、順調な滑り出しとなった。

 新発式には農産物検査員や同JA職員ら約30人が出席し、倉庫、作業に使用するリフトを清め、作業の安全を祈願。全農県本部米穀部米穀対策課の米倉勇二課長、同JA営農担当の小原卓志常務理事が激励し、新型コロナウイルス下での検査員の健康管理、公正かつ厳正な検査、生産者が大事に育てたコメの丁寧な取り扱いなどを求めた。

 東宮野目倉庫では検査員が袋から抜き取ったコメについて整粒歩合や色、水分含有量、被害粒の有無を検査。同JAによると、6月上旬の低温、日照不足による初期生育の遅れ、8月中旬の長雨と曇天続きにより出穂と生育に時間がかかるなど、刈り取り時期は前年に比べ10日ほど遅いという。

 同JAの今年産米収量は平年並みを見込む。集荷目標は165万袋。検査は10月下旬まで続く見通しで、同JA営農部米穀販売課の伊藤真人課長は「刈り取りは10日ほど遅いスタートだが、積算温度からすれば十分登熟している。台風など雨の影響はあるが、刈り取れる環境になったら遅れないように刈り取ってほしい」と適期収穫を呼び掛ける。

前年比1200円増 ひとめぼれ1万300円 概算金

 JAいわて花巻(伊藤清孝代表理事組合長)は、コメを出荷した生産者に対して仮払いする概算金について、2022年産の目安額を示した。「ひとめぼれ(1等)」「銀河のしずく(厳選1等)」ともに、60キロ当たりで前年を1200円上回った。

 同JAが示した22年産1等米60キロの概算金は、「ひとめぼれ」が1万300円、花巻・北上地域で栽培された「銀河のしずく(厳選)」が1万700円。これに施設利用、特別栽培など出荷内容に応じて加算金が追加される。

 同JA営農部米穀販売課によると、今年産の概算金の設定については経営を圧迫している肥料や資材の高騰を踏まえ、再生産価格の確保や農家の生産意欲の維持を考慮して引き上げた。前年産の概算金は現JAとして過去最大の下げ幅で1万円を下回った。

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