地場産品の魅力発信 米粉ピザ移動販売開始へ 東和・髙橋さん おでって工房と連携【花巻】
花巻市東和町小友で古民家を活用した地域活性化を図る「やなのうえプロジェクト」に取り組む髙橋典人さん(61)は、キッチンカーによる移動販売を開始する。米粉を使ったパンを製造する同町のおでって工房(薄衣忠孝組合長)と連携し、同工房の米粉を使ったピザなどを販売する計画だ。10月の開始を予定しており、東和の地場産品をPRしていく。
ピザの移動販売を構想していた髙橋さんは遠野市のNPO法人などから情報を集めながら準備を進め、今月22日にキッチンカーが納入された。購入費は約320万円。キッチンカーは高さ約2メートル50センチで、荷台に設けられた調理場にはガス台や冷蔵庫などを完備する。
協力する同工房は、東和産の「ひとめぼれ」を使って米粉を精製し、パンや麺を販売している。キッチンカーでは同工房の米粉生地を使った焼きたてピザを提供する。髙橋さんは試作を重ねており、花巻市東和町の食品加工グループ・たかすどう産土(うぶすな)農産加工のみそを使った「味噌(みそ)ピザ」などもレシピに加えるという。
販売は道の駅とうわをはじめ、市内のイベントでも出店する考え。
ピザのほかにも、パン、コーヒー、アルコール飲料も用意する。
若草色に塗装されたキッチンカーは「駆ける米(べい)カリーCafe やなのうえ」と命名。髙橋さんは「販売するのはナポリピザを想定している。トマトソースもいずれは東和で取れたトマトを使用するなど地元産にこだわりたい」と話す。
同工房の薄衣組合長(69)は「焼きたてのピザは需要が高い。東和産の米粉や野菜、パンなど魅力を広く発信してほしい」と期待を寄せている。