来春入社へ決意新た 3年ぶり対面で キオクシア岩手内定式・北上
半導体大手子会社・キオクシア岩手(北上市北工業団地、柴山耕一郎社長)に2023年度入社を予定している学生の内定式は3日、同市川岸のホテルシティプラザ北上で行われた。第2製造棟建設などに伴い、学生では過去最多となる58人が内定。学生たちは引き締まった表情で式に臨み、半年後の入社へ決意を新たにした。
内定した学生は大学院生15人、大学生32人、高専・短大等4人、専門学校7人。8割が本県出身、9割が東北出身者で、職種は技術職43人、技能職9人、事務職6人。内定式は新型コロナウイルス感染拡大の影響でここ2年リモートだったが、3年ぶりに対面で実施した。
式には、内定者全員と同社幹部が出席。柴山社長は「キオクシアのミッションは、記憶で世界を面白くすること。(キオクシア岩手は)はや5周年となり、従業員は2000人を超え平均年齢は27歳と非常に若い。世界で初めてフラッシュメモリを発明した会社に入ることに、誇りに思ってほしい」と強調。「半導体市場、中でもメモリ市場は年10%成長している分野で、中長期的にも成長していく。キオクシア岩手は製造第2拠点として非常に期待され、現在第2製造棟を建設している。来年、入社したら一緒に頑張ろう」と語り掛けた。
一人ひとりが呼名され、柴山社長が学生の代表2人に内定通知書を交付。岩手大大学院総合科学研究科の伊藤友則さん(24)=盛岡市出身=は「データ解析をしていたので、ぜひ研究成果を生かしたい。岩手から世界へ発信する企業で、自分も切磋(せっさ)琢磨(たくま)していきたい」と意欲を語り、同大理工学部の小野みもなさん(21)=同=は「インターンシップはオンラインだったが、対面でできてよかった。世界的な技術を学んで、効率的な半導体生産に貢献したい」と目を輝かせていた。
来春の高卒者は130人が内定し、大卒等と合わせると188人。合わせて228人を募集しており、同社は今後高校生を中心に2次募集する。