奥州・金ケ崎

こだわりパンに焼き印 水沢・Yadorigi 名種雄牛「和人号」デザイン 地元の魅力発信へ 南部鉄器製【奥州】

和人号の焼き印が押された「奥州食パン 和人号」を持つ佐藤さん

 奥州市水沢大鐘町の夢楽(むら)のパン工房「Yadorigi」は、同店で人気の「奥州食パン 和人号」に今月から焼き印を押して販売している。焼き印は南部鉄器製で、県南地区の和牛産地形成に貢献した名種雄牛「和人号」の名前と、和人号をイメージしたイラストを入れた物。佐藤幸治店主(37)=同市江刺玉里=は「オープン前から考えていたこだわりの一つが実現できた。より多くの人たちに地元の良さを知って味わってもらいたい」と話している。

 佐藤さんは大手パンメーカーでの勤務を経て地元に帰り、2019年2月から22年1月まで同市の地域おこし協力隊員として6次産業化の支援や情報発信などに当たった。パン工房は21年7月にプレオープンし、今年2月にグランドオープンした。

 オープン以来の人気商品が、もちもち食感が特徴の食パン。同市産の卵と蜂蜜、県産小麦といった地元食材を使い、「もちもち食感を維持できるように」(佐藤さん)南部鉄器の「鉄玉子」を入れて沸かした湯による湯種(ゆだね)製法で製造しているこだわりの一品だ。

 佐藤さんは、パン工房の開店に当たって勝負を懸ける食パンに「自分が丑(うし)年生まれというのもあるが、子供の頃から祖父に『玉里農協が導入し、全国1、2位を争う肉質を生み出した種牛』と聞かされていた名牛の名前を付けた」という。

 8月からは同市江刺田原のJA全農いわて県南家畜市場での出張販売も始めたが、「和人号」に「懐かしい」「(和人号の子を)昔飼っていた」と購入者の声が寄せられた。

 佐藤さんは「名前を付けるだけでなく南部鉄器で焼き印を作りたい」との思いが募り、市役所を訪ねて企業振興課に相談した。同課から及春鋳造所を紹介され、及川春樹専務らと打ち合わせを重ねて、パンの側面に押す焼き印と電気式焼きごてを組み合わせた物が仕上がった。

 完成までには、パン工房のロゴなども担った友人に焼き印のデザインを依頼し、鋳造に関しては県工業技術センターの協力や同業者のアドバイスもあったという。

 佐藤さんは「パンを引き立ててくれる特徴ある物ができた。最初はガスなどで焼くイメージもあったが、電気ごてで扱いやすい。地元の連携、協力に感謝している。パンを通じて奥州の良さを発信していきたい」と語っている。

 「奥州食パン 和人号」は700円(税込み)。夢楽のパン工房の営業は月―金曜日の正午から午後5時30分まで。

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