人首小の歴史を未来へ 児童ら風船空に 閉校記念碑除幕【奥州】
学校統合により2022年度末で閉校する奥州市江刺の市立人首小学校で13日、閉校記念碑除幕式が行われた。同校の児童や教職員、地域の関係者ら100人ほどが出席。団体や児童の代表が幕を外して記念碑をお披露目した。出席者は校門脇に建てられた記念碑と記念撮影するなどして、地域と共に歩んだ149年の歴史に思いをはせた。
記念碑は、閉校記念事業の一環として実行委員会(千田亮伸実行委員長)が地域の協力を得て建立した。高さ、幅ともに1・3メートルで、校歌の歌詞にもある「種山」の物見山(870メートル)をモチーフにしたデザイン。表には「先人を尊び 歴史を紡ぐ」の文字、裏面には校歌の歌詞が刻まれている。
除幕式には、実行委関係者をはじめ、同校の菅原るみ子校長ら教職員と15人の全校児童、数江與志元米里振興会長、千田誠二山林原野管理会長、「卒業生」という地域住民らが出席。除幕に先立って千田実行委員長が閉校を惜しみながら「記念碑には歴史を感じさせ、未来へ残したい文を刻んでいる。またインターネット上に残していく映像が見られるQRコードも付けた」と紹介した。
続いて菅原校長が「地域と触れ合いを深めながらの学校活動は、地域の宝をみんなで育てる心意気の表れと感謝している。残りわずかとなったが、地域を誇りに思う気持ち、楽しい思い出をしっかり児童の心に刻み込めるようにしたい」とあいさつした。
その後、千田実行委員長、菅原校長と共に、児童、PTA、市教委、振興会の代表が幕に付けられたリボンを引き、記念碑をお披露目。出席者全員で校歌を歌った後、「人首小学校ありがとう」との発声に続いて「感謝の風船」を飛ばした。
同校5年の後藤寿くんは「結構長い歴史があったと知った。きれいで立派な記念碑でうれしい。閉校後も散歩で来て見たい」と話していた。同校では23年3月19日に閉校記念式典を行う予定となっている。