北上・西和賀

北上翔南鬼剣舞が最優秀、来夏全国へ 県高総文祭郷土芸能発表会

一体感、躍動感に満ちた演舞で5年連続最優秀賞に輝いた北上翔南「鬼剣舞」

 第45回県高校総合文化祭郷土芸能発表会は15日、北上市文化交流センターさくらホールで開かれた。県内各校が伝統芸能の演舞や和太鼓演奏などを繰り広げた結果、北上翔南「鬼剣舞」が5年連続の最優秀賞を受賞。優秀賞1席の伊保内「江刺家神楽」と共に、2023年夏に鹿児島県で開かれる全国高総文祭への出場権を獲得した。

 伝統芸能の宝庫である本県で、継承活動に取り組む高校生にとって全国につながる大きな舞台。新型コロナウイルス感染拡大防止のため観覧は各校部員の保護者のみに限定し、15校の総勢約270人が出演した。

 岩泉の「中野七頭舞」でオープニングを飾り、各校生徒はさんさ踊りや田植踊(おどり)、鹿踊(ししおどり)、神楽、民謡、虎舞、太鼓など多彩な郷土芸能を披露。エネルギッシュな演舞や優雅な踊り、威勢のいい太鼓演奏を繰り広げた。

 北上翔南鬼剣舞部は2、3年生を中心に33人が舞台に立った。基本的な礼舞「一番庭」、勇者の踊り「一人加護」、アクロバティックな「カニむくり」、武者が乱舞する「八人加護」の組踊りで、力強い掛け声を上げ一体感と躍動感に満ちた演舞を披露。今夏の全国高総文祭で、優良賞を受賞した実力を存分に発揮した。

 夏堀緋奈乃部長(3年)は「5年連続の壁が高く、120点取らないといけない思いだった。先輩たちも全国の切符を取ってつないでくれていたので、絶対に取ろうと思っていた」と語り、「声を出してそろえた踊りを意識し、練習してきたことが全て出せた。プレッシャーを乗り越えられてうれしいし、安心した」とほっとした表情。来年、全国の舞台に立つ後輩たちに「公演一つ一つを大切にして場慣れし、全国大会でベストな発表ができるようどんどん磨いてほしい」と託した。

 県高文連郷土芸能専門部の和田秀雄部長(宮古水産校長)は「熱のこもった迫力ある発表に、感動の連続だった。すごく僅差(きんさ)での順位で、非常にレベルが高かった」と講評した。

 優秀賞2席と優良賞は次の通り。

 ▽優秀賞2席=岩泉「中野七頭舞」▽優良賞=雫石「上駒木野さんさ踊り 中入り 葛根田田植踊」、葛巻「葛巻神楽『権現舞』、大東「行山流鹿踊」、大迫「早池峰神楽大償流大迫高校神楽『三番叟』」、大船渡東「盛七夕ばやし・潮流」、花巻農「春日流花農鹿踊」、紫波総合「船久保さんさ踊り」、一関二「道をゆく人」、宮古水産「潮騒」、岩谷堂「金津流岩高鹿踊」

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