段ボールで簡易トイレ 親子が製作 ふれあい防災教室【花巻】
県キャンプ協会は23日、災害時に役立つ知識や適切な行動を体験を通じて学ぶ「親子ふれあい防災教室」を花巻市石鳥谷町の戸塚森森林公園キャンプ場で開いた。県内の親子ら19人が参加し、災害時の避難生活に備え、段ボールを活用した簡易トイレの作り方などを学んだ。
年2回開催している教室で、今回は電気や水道、ガスなどのライフラインの停止を想定したプログラムを用意。参加者は、NPO法人夢ネット大船渡の西村幸雄さん、同協会の佐々木繁夫会長から説明を受けながら、災害時の断水など水洗使用不可といった想定で、段ボールを活用した簡易トイレ作りに挑戦した。
簡易トイレは、段ボールに便座として板を組み合わせた木枠を載せ、新聞紙や凝固剤などが入った袋をセットし素早く汚物を固める仕組み。大人の男性が座っても十分な耐荷重があるといい、参加者は板をくぎで固定し便座となる木枠を作った。
長男(10)、長女(8)と市内から参加した鈴木美咲さん(46)は「作り方を知っていれば万が一のときに家庭で役に立つ。子供たちも知っていれば心強い」と語った。佐々木会長は「災害時には工夫次第で身の回りにある物が活用できることを知ってほしい」と話していた。
この日の教室ではエコノミークラス症候群から身を守るための親子で体を動かす遊び、災害時に役立つ卓上コンロを使った炊飯なども行われた。