江刺フロンティアパークⅡ 造成工事に着手 管理用道路も整備 奥州市
奥州市の新工業団地「江刺フロンティアパークⅡ」の造成工事安全祈願祭は27日、同市江刺岩谷堂字袖山の現地で行われ、関係者が工事の無事を祈った。同工業団地は公募型プロポーザルで事業者を募り、全12区画が予約済み。造成工事は第1期分譲分が2023年10月、第2期分譲分が24年4月の引き渡しを予定。造成工事では用地17・5ヘクタールをはじめ、市道との接続、団地内通路、調整池、団地内公園などが整備される。市は、事業者による事業計画で約250億円の投資、1400人余りの雇用創出につながるとしている。
新工業団地は、既存の「江刺フロンティアパーク」が完売するなど、半導体、自動車などものづくり企業による市内への立地意欲が高いことを受けて市が直営で開発。総事業費は約26億円を見込み、開発面積25ヘクタールで、12区画を分譲する。
造成工事は三つに分けた工区ごとに進められる。第1期は中心に位置する9ヘクタール区画で、第2期は11区画を4社が複数活用するとして予約。南側に隣接する江刺フロンティアパークとは団地内に設けられる管理用道路でつながる。
安全祈願祭には市、施工業者などから約30人が参列し神事が行われた。その後、同市江刺八日町のホテルニュー江刺新館イーズに会場を移し、起工式典が開かれ、市、県、商工団体、造成事業者、地権者らが新工業団地造成開始を祝った。
式典であいさつに立った倉成淳市長は隣接する江刺中核工業団地、江刺フロンティアパークと合わせると県内屈指の工業団地が形成されることに触れ、「投資、人に大きな効果が期待され、それを着実にまちづくりに生かしていく考えだ」と語った。
このほか、市の佐賀俊憲商工観光部長が動画とともに事業概要を説明。「整備により、住宅、道路、都市計画といったインフラの整備が課題となる。人口プロジェクト推進委員会に専門部会を立ち上げた。組織横断的に対応策を進めたい」と話した。