北上・西和賀

「一音入魂」で上位へ 全国出場向け抱負 黒沢尻北小吹奏楽部【北上】

全国大会に向け意気込む黒沢尻北小学校吹奏楽部の部員たち

 北上市立黒沢尻北小学校吹奏楽部は、二つの全国大会出場が決まった。このうち3年連続3度目の出場となる第28回日本管楽合奏コンテスト全国大会小学校部門(11月3日、千葉県松戸市)は、2020年の新型コロナウイルス感染拡大後、初めて全国各校が一堂に会しホールでの演奏を予定。部員たちは「一音入魂」の精神で上位入賞を目指している。

 同部も新型コロナの影響を大きく受けた。22年度当初は全体練習ができず、夏以降もなかなか部員がそろわなかったという。

 個々やパートごとの練習に時間を割き、放課後のほか休み時間も使い、先輩が後輩について教えるなど腕を磨いた。全体の合奏練習はごく限られたが、小池美桜里部長(6年)は「その分一回一回、みんな真剣に集中して練習してきた」と自負する。

 その成果が実り、こども音楽コンクール県大会(9月、矢巾町)、東北大会(10月、福島県郡山市)の管楽合奏の部ではともに最優秀賞を受賞。東北代表として3年ぶりの全国大会出場が決まった。東北大会の演奏音源が23年1月、全国大会で審査される。上位に入れば東京で公演する機会があるという。

 日本管楽合奏コンテスト全国大会の予選は9月に音源審査で行われ、同校を含む上位30校が全国大会出場権を獲得。同部は20、21年にも全国切符を手にしたが、新型コロナの影響で地元で演奏し、撮影した動画を送付しての審査だった。

 20年度以降は各コンクール、大会では音源、動画審査が続き、県内の会場でも無観客や入場制限が続いていただけに、実際に全国大会の舞台に立てることに小池部長は「去年は実感がなかったが、今年はみんな気合が入っている。楽しみでわくわくしている」と語り、部員たちもモチベーションが上がっている。10月に入り全国規模のコンクールで同校合唱部、先輩に当たる上野中吹奏楽部がともに金賞を受賞したことも刺激になっており、小池部長は「すごいと思うし、負けられない思いはある。みんなで心を一つに保護者や先生、いろいろな人たちに感謝の気持ちを込め、ホールいっぱいに美しい演奏を響かせたい。そして、一番上の賞を取りたい」と力強く抱負を語る。

 当日は、部員39人全員で「おもちゃ箱のファンタジー」を演奏。

 顧問の髙橋恵美教諭は「仕上がりはいい。子供たちもかなり気持ちが入っていて、音にも表れている。『一音入魂』で、今までの集大成として一番いい演奏ができれば」と指揮棒を振るう。

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