奥州・金ケ崎

地域の歴史 児童が熱演 奥州・人首小 最後の学習発表会

人首小最後の学習発表会で発表された劇「History of HITOKABE」

 奥州市立人首小学校(菅原るみ子校長、児童15人)は29日、閉校前最後の学習発表会を同市江刺の同校体育館で開いた。2020、21年度は新型コロナウイルスの影響で来場者の人数を限定しており、制限なしでの開催は3年ぶり。保護者や地域住民約100人が来場し、全校児童による人首の歴史を紹介する劇や合唱などのステージ、作品展示を楽しんだ。

 学習発表会は、全校劇「History of HITOKABE~人首の歴史~」で幕開け。劇は総合的な学習の時間に地域の歴史などについて学んだ内容を基に5、6年生が作った。人首の名前の由来となった人首丸、交通の要衝としてにぎわいを見せたかつての人首町、人首小のエピソードなどを紹介した。

 児童はそれぞれの役をしっかりと演じ、最後に「人首の歴史、文化を大切にしていきます」と声をそろえ来場者から盛大な拍手を受けた。人首丸役の松田波士君(9)=4年=は「人がいっぱいで緊張した。大きな声ではきはきとしゃべれたので良かった。人首丸は蝦夷たちのことを思っていた。すごくかっこいいと思う」と、大役を演じきり安堵(あんど)の表情を見せた。

 「2022年度の軌跡」と題した映像を上映し、「変わらないもの」を全校で合唱。地域の有志が「人首尋常高等小学校校歌」を歌い盛り上げた。

 会場には児童の作品とともに同校の歴史をたどる写真が展示され、来場者が休憩時間に鑑賞していた。

 菅原校長は「最後ということもあって、地域の皆さんが楽しみにしているのを感じて児童も日に日に気持ちが高まっていた。それぞれの役に入り込んで感情が表現できていた」と話した。

 同校は木細工、玉里、梁川、広瀬と統合し、「江刺ひがし小学校」が23年4月に開校する。

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