花巻

特産物生かし新商品 きりせんしょ、洋風に 地元企業協力で3種 花北青雲高【花巻】

「洋風きりせんしょ」を開発した花北青雲高総合生活科の3年生

 花巻市石鳥谷町の県立花北青雲高校(佐々木伸良校長)の総合生活科3年生は、花巻の特産品を使用した新商品を開発した。地元企業の協力で「洋風きりせんしょ」など3種類の商品を考案。このうち2商品は30日に同町のまちの駅いしどりや酒蔵交流館で開かれる酒蔵まつりで販売し、特産品や食の魅力を伝える。

 同校総合生活科3年生が地元企業と協力し、特産品を使った新商品を開発する課題研究の一環。3年生42人それぞれが企画を考案し、校内プレゼンテーションで選ばれた六つの案について実現が可能か企業の判断を経て三つに絞り、それぞれ5~6人のグループで協力企業に企画書を提出したり、試作したりするなどして商品化を進めてきた。

 新商品として完成したのは、郷土料理の餅菓子をアレンジし花巻産のひえとレーズンを使った「洋風きりせんしょ」、花巻産ゴールデンベリー(食用ほおずき)の知名度アップを狙い、リンゴで見た目も華やかに彩った「秋ものガレット」、県産リンゴと花巻産の雑穀を使用し3種類の味の変化が楽しめる「からふるーつだんご」の3点。

 中でも芽吹き屋のブランドで知られる同町の冷凍和菓子メーカー岩手阿部製粉とのコラボレートで完成した「洋風きりせんしょ」は、食生活の欧米化が進む中で若者に郷土菓子の魅力を伝えようと開発。斬新で個性的な郷土菓子を作ることで若者の関心を誘い、特産品の使用で地域貢献にもつながると考えた。

 味わいは洋風でチーズの味が際立ち、レーズンの酸味とひえの食感が楽しめる逸品。同社による試作に加え、使用するひえの量や弾力感など生徒側の意見を伝えることで「より食べやすくおいしくなった」と出来栄えを語る。

 ガレットの商品開発に携わった菅原百花さんは「相手のことを考えて商品を作る体験をしたことがなかった。想像してグループで話し合って作り上げていくのは新鮮でとても楽しかった」と話し、商品が多くの人の手に届くことを願う。

 まつりでは「洋風きりせんしょ」を1個120円で120個、「からふるーつだんご」を1本200円で100本限定で販売。生徒たちも店頭に立つ。

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