旬の味覚どんと いちのせき産業まつり 農業祭開幕
第72回いちのせき産業まつり農業祭(実行委主催)は29日、一関市狐禅寺の市総合体育館で開幕した。旬の野菜を販売する農産物直売コーナーをはじめ、飲食を提供する屋台村など多彩なブースが設置され、大勢の買い物客が秋の味覚を堪能している。30日まで。
産業まつりは秋恒例の一大イベントで、商工祭と農業祭を開いている。過去2年は新型コロナウイルスの影響で形を変えての実施や中止の措置が取られており、産業まつりとしては2019年度以来3年ぶりの開催となった。22年度は「“見て”“知って”“味わって”郷土の自慢 産業まつり」をメインテーマに、商工祭が22、23日に開かれており、農業祭は第2弾となった。
初日は朝から青空が広がる絶好の天気に恵まれ、開始前からイベントを待ちわびた多くの人が訪れた。会場では、白菜や大根など取れたての野菜が格安で販売されたほか、一関地方の味自慢が集まる飲食コーナーの屋台村などに56業者・団体が出展し、各店の前ではじっくりと品定めする買い物客の姿が見られた。県の旗艦米「金色の風」やオリジナル品種「銀河のしずく」の新米が人気を集め、一関しいたけ生産組合は原木生シイタケの試食コーナーを開設してそのおいしさを伝えていた。
林業コーナーでは、ブロックなど木のおもちゃで子供たちが遊んだほか、丸太切り体験で小学生らがのこぎりを使って太い丸太を懸命に切る姿が見られた。一関地方のブランド牛「いわて南牛」の精肉を特価販売するいわて南牛まつりも同時開催され、にぎわいを見せた。
ステージイベントでは、千厩中学校吹奏楽部による演奏や人気キャラクター「アンパンマン」のショー、農産物が当たるクイズ大会などが繰り広げられた。同市萩荘の佐藤望美さん(36)は「新鮮な野菜を買おうと思って来た。天気も良くて楽しい」と語っていた。
最終日の30日も引き続き各コーナーが設けられるほか、ステージイベントとして鹿踊(ししおどり)やマーチングバンド、よさこい演舞、太鼓演奏が行われる。開催時間は午前9時30分~午後3時。