一関・平泉

力いっぱい千歯こき 涌津小5年生【一関】

千歯こきで脱穀する涌津小5年生

 一関市立涌津小学校(千葉芳恵校長、児童115人)の5年生20人は1日、脱穀作業を同市花泉町涌津字町浦地内の田んぼで体験し、米作りの歴史に触れた。

 総合的な学習の時間に田植え、稲刈りと合わせて毎年実施。今年度も地元の佐藤君男さん(80)の指導を受け、もち米「こがねもち」を収穫してホニオで天日干ししていた。涌津農地・水環境保全会が千歯こきと足踏み脱穀機、唐箕(とうみ)、ハーベスタを用意し、それぞれの使い方を児童に教えた。

 千歯こきでは、児童が鉄の歯と歯の間に穂先を掛け、稲束を力いっぱい引いて米粒をこすり落とした。池田葉凜姫さん(11)は「力を結構入れて引っ張らないと米粒がなかなか取れない」と作業の大変さを実感した様子。佐々木旭弘君(10)は「先の方の米粒はすぐ取れたが、奥の方は稲に残ったりした。昔の人はすごいと思った」と昔ながらの作業に理解を深めていた。

 花泉町内6小学校の統合に伴い、涌津小として農業体験は最後となった。同保全会の岩渕功会長(75)は「食料を確保するのは大変なこと。後継者不足が深刻な中、農業とはこういうものだと体験させたい。子供たちには頑張ってやってもらいたい」と話していた。

 28日には同校で餅つきを行い、全校児童と関係者で収穫を喜び合う予定。

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