成長に笑顔 ダイコン収穫 わたぼうし 利用者ら【花巻】
花巻市金矢の障害福祉サービス事業所わたぼうし(小崎憲博園長)の利用者は10月28日、同市金矢地内で地域住民とともにダイコン収穫に取り組んだ。ダイコンは同事業所で加工され、名物「割り干し大根」として販売される。
同事業所ではオリジナル商品の確立と販売作業を通じた障害者の社会参加促進を目的に、2012年から割り干し大根を製造。材料を西和賀町から仕入れていたが、地元の野菜を活用しようと宇津野地区に協力を依頼。住民が牧草地を利用して畑を整備し、8月に種を植えた。
収穫には住民と利用者約40人が参加。広さ約12アールの畑で、「秋神楽」と「耐病総太り」の2種類を掘り出した。
同日は朝から青空が広がる農作業日和となり、利用者は地域住民に手伝ってもらいながら収穫に汗を流し、大きく成長したダイコンを見て笑顔を浮かべていた。
収穫本数は約900本。同地区の冨手重夫さん(72)は「牧草地から作った畑なので心配だったが、こんなに大きくダイコンが育って驚いた。とても甘く、品質も良い」と語った。
割り干し大根は1袋(70グラム)税込み250円で、12月から販売される。520袋を製造する予定で、小崎園長(74)は「農作業は利用者にとってとてもいい影響を与える。この活動は地域の支えがあってこそ取り組むことができる。本当にありがたい」と感謝していた。