県内外

「平年並み」ほぼ確実 本県水稲作況指数99 東北農政局

 東北農政局は9日、2022年産本県水稲の作柄と予想収穫量(10月25日現在)を発表した。平年を100とした場合の本県の作況指数は、前回発表時(9月25日現在)と同じ99の「平年並み」(101~99)。全もみ数はやや少なめだが登熟や稲刈りはおおむね順調に進み、いもち病被害も収量に大きく影響しなかったことから、4年ぶりの平年並みががほぼ確実となった。10アール当たり予想収量は、前年確定値比18キロ減の537キロが見込まれる。

 19~21年産の3年間は「やや良」(105~102)で、最終的に「平年並み」となれば18年産以来。

 調査対象は県内の水田340カ所。同局岩手県拠点によると、県内は田植え後、6月の低温などが影響し、1穂当たりのもみ数はやや多くなったが、穂数が少なめだったため全もみ数が平年を下回ったほか、8~9月の日照不足がもみの肥大などに影響したため収量が伸び悩み、作況指数は平年並みにとどまった。

 地帯別に見ると、作況指数は4地帯いずれも99の平年並み。予想収量は花巻市から一関市まで県南8市町の北上川下流は前年確定値比19キロ減の534キロ、北上川上流は18キロ減の555キロ、東部は7キロ減の485キロ、北部は9キロ減の498キロといずれも減少した。

 前回発表時と比べ、県全体の作況指数と予想収量に変化はなかった。地帯別に見ると、作況指数は北上川上流が1ポイント低下した以外に変わりはなく、予想収量は同上流が4キロ減り、同下流、北部、東部の3地帯は1~2キロ増えた。

 同局岩手県拠点は「8から9月にかけての日照不足が前回発表時より予想以上にもみの肥大など登熟に影響したようだ。県南部中心に県内全域で発生したいもち病の被害については、収量に大きな影響を与えるほどにはならなかった」としている。

 県内の作付面積(青刈り含む)は5万4200ヘクタールで前年比900ヘクタール、このうち主食用作付面積は4万3700ヘクタールで同2500ヘクタールそれぞれ減少。作付面積や単収の減少見込みを受け、県内の収穫量(主食用)は23万4700トンと同2万1700トン減少する予想で、統計が残る08年産以降最少となる見通しとなっている。

 次回の調査結果は12月上旬に発表される予定。

地域の記事をもっと読む

県内外
2024年5月20日付
県内外
2024年5月20日付
県内外
2024年5月20日付
県内外
2024年5月20日付