天体ショー楽しむ 駅前で観望会 星の喫茶室【花巻】
花巻市を拠点に活動する天文サークル星の喫茶室による第12回ストリート星の観望会は8日夜、同市のJR花巻駅前の多目的広場で開かれた。市民らが月全体が徐々に地球の影に覆われる皆既月食や木星などを観察し、夜空で繰り広げられる天体ショーを満喫した。
多くの人に星空を楽しんでもらおうと実施している企画で、新型コロナウイルス感染拡大の影響で3年ぶりの開催。星の喫茶室メンバーの伊藤修さん(66)が天体望遠鏡2台を用意し、駅利用者らが天体観察を楽しんだ。
今回は天王星が月に隠れる「天王星食」も起こり、皆既月食と惑星食の約442年ぶりの共演となった。高校生や親子連れら約50人が望遠鏡をのぞき込み、伊藤さんの解説を聞きながら火星や木星も観察するなど思い思いに楽しんでいた。
同日の花巻地方は時折雨が降る天候となったが、伊藤さんは「ぎりぎりで天候が回復してくれて良かった。カムチャツカ半島などの火山噴火の影響でもっと月が暗くなると思ったが、きれいに見える」と目を細めていた。