一関・平泉

新年準備早くも 御年越祭へしめ縄作り 平泉・達谷西光寺

大しめ縄作りに必要な太く束ねた3本のわらを編んで仕上げる作業。12月2日には達谷窟毘沙門堂前にある鳥居に飾り付けられる

 平泉町平泉の達谷西光寺(達谷窟豪侑別当)では、新年を迎える準備の一つとなるしめ縄作りが早くも始まった。境内の達谷窟(たっこくのいわや)毘沙門堂に祭る毘沙門天の1年最後の縁日がある12月2日に「御年越祭」を営むのに伴い、毎年1カ月ほど早く準備作業を行っており、16日に仕上げられる3本のしめ縄は御年越祭の当日、毘沙門堂の参道に並ぶ3基の鳥居に飾り付けられる。

 同寺境内にある御供所で14日から始まった作業では、町内から8人が参加してしめ縄を製作。大きさはいずれも長さ約8メートル、太さは中央部分で周囲が70センチ近くもあるもので、15日は1本のしめ縄に必要な3本のわら束を作るため、束ねたわらに麻糸を編み込みながら形を整える作業が行われた。

 近年は地元で作業に携わる人が減ってきたこともあり、今回は技術の継承も兼ねて町シルバー人材センターから3人が作業に参加。千葉良二さん(70)=平泉字坂下=は「今年で2年目になるが、しめ縄作りはなかなか難しい。ベテランの人たちに教えてもらいながら早く覚えたい」と語り、作業に取り組んでいた。

 23日午前10時からは毘沙門堂で収穫に感謝する新嘗(にいなめ)祭が営まれ、法楽として今年最後の「納神楽」を奉納し毘沙門天の加護に感謝する。28日には境内の諸堂や毘沙門堂にたまった1年間の汚れを払い清めるすす払いが行われる。

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