一関・平泉

寒風に揺れる“柿のれん” 一関・花泉

幾重にも弓なりにつるされ、1カ月間寒風にさらすことで甘みが増す「おいまつ柿」=16日、一関市花泉町老松

 日ごと寒さが増す中、一関市花泉町老松では鮮やかなあめ色ととろけるような食感が特徴の干し柿「おいまつ柿」作りが大詰めを迎えている。地元の老松柿生産組合「おいまつ柿援隊」(小野寺義成組合長)が特産化しようと取り組んでいるもので、作業場前に設けた干し場では4メートルの高さからつるされた柿が幾重にも連なり、約1カ月間寒風を受けながら甘みを増す。

 おいまつ柿は、皮をむいた渋柿を硫黄で薫蒸処理してから干す独特の製法で、軟らかで上品な味わいが高級生菓子を思わせる。

 今季は6日から毎日8人前後の組合員が1個ずつ手作業で丁寧に皮をむき、16日までの11日間で1万個近くを加工。小野寺組合長(81)は「昨年は春の遅霜で柿の数が減ったが、今年は例年並みの数が用意できた」と語り、12月中旬からの出荷を見込んでいる。

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