次代担う人材求め 県南自動車・半導体就職相談会 奥州
岩手労働局と県が主催するいわて県南自動車・半導体関連産業就職相談会は17日、奥州市のプラザイン水沢で開かれた。世界的な需要増加を受けて規模が拡大するなど両産業の県南地方への集積が一層進む中、関連の求人企業と幅広い層の求職者が面談し、マッチングを図った。
2018年度から年1回開催。20年度は新型コロナウイルスの影響で中止となり、今回が4回目となった。企業は花巻、北上、水沢、一関各公共職業安定所管内から38社が参加。北上16社、水沢13社などの順で多かった。一方、求職者の参加申し込みは一般や来春の新規学卒者ら100人。内訳は奥州市40人、北上市28人、花巻市16人など。
求職者は各企業のブースを回り、面談カードを提出してアピール。担当者から求人などについて説明を受けた。
参加企業のうち、自動車向け半導体製造・販売のデンソー岩手(金ケ崎町西根森山)は、電動車の需要増加に対応し新工場で半導体加工の工程を手掛ける。総合企画部人事課の本舘伸一郎さんは「新工場のほか自動車の電動化でも事業規模が拡大しているので、定期的に採用をしていく。新事業が多く、挑戦する意欲がある人材を求めている」と展望した。
また半導体メモリ製造のキオクシア岩手(北上市北工業団地)は第2製造棟の建設を進め、求人も多い。総務部人材採用センター主務の猪狩佳子さんは「次代を担う人材がこれからも必要。業界経験者や工業・理系などからコミュニケーションを取れる人材とマッチングできれば」と語った。
県外出身で求職中の40代男性は「県庁所在地でもないのに有名企業も集まるのはすごい。専門性が必要な求人ばかりでもないので、多くのブースを回りたい」と話していた。
同局によると、県南地方は県平均に比べ有効求人倍率が高く、労働力供給が追い付かない状況。各職安では毎月、両産業も含む企業を集めたミニ面談会を開催している。