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県内タクシー 初乗り60円以上値上げ 来月9年ぶり改定 燃料高騰などに対応 東北運輸局

 東北運輸局は18日、県内のタクシー運賃の引き上げを公示した。初乗り料金の上限は現行の540円から60円以上値上げされ、一部地域を除く県全域の「岩手県B地区」では610円となる。料金改定は2013年以来9年ぶりで、12月19日から実施する。

 同局によると、県内の運賃体系は旧玉山村区域を除く盛岡市、滝沢市、矢巾町が対象の「岩手県A地区」と、A地区を除く県全域が対象の「岩手県B地区」で運用されている。

 現行の初乗り料金の上限は両地区とも540円で、A地区は266メートルごとに80円、B地区は269メートルごとに80円がそれぞれ加算されている。

 両地区の128法人から要請を受け、料金改定について検討した結果、新型コロナウイルスや燃料費高騰などを背景に多くの事業者が赤字となっている現状を踏まえ、値上げは労働条件の改善に向けて必要と判断した。

 今回の運賃改定により、A地区は初乗りの上限が600円で298メートルごとに100円を加算。B地区は初乗りの上限610円で、299メートルごとに100円が加算される。

 普通車による主要区間の新旧運賃を比較すると、JR盛岡駅から県庁までが780円から900円、JR花巻駅から花巻空港までが1980円から2310円、JR北上駅から県立中部病院までが2220円から2510円、JR一ノ関駅から厳美渓までが2860円から3310円、同駅から中尊寺までが3740円から4210円にそれぞれ値上げされる。

 同局旅客第2課の庄司誠専門官は「値上がりで利用客の負担は増えると思うが、事業者を助けるためでもあるので理解いただきたい」と話している。

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