感謝込め 思い朗読 おかあさんの詩全国コン表彰式 最優秀賞ら6人が発表 コーラス隊合唱披露も【北上】
第26回サトウハチロー記念「おかあさんの詩(うた)」全国コンクール表彰式・入賞発表会(実行委など主催)は19日、北上市本石町の日本現代詩歌文学館で行われた。入賞者を表彰したほか、特別賞以上の6人が作品を朗読。ハチローが作詞した曲の合唱もあり、参加者は「おかあさん」へ感謝の思いを一つにした。
今回は28都道府県から1850編(前年比736編減)の応募があり、34編が入賞。式には被表彰者や父母、関係者ら約190人が出席し、県立黒沢尻北高校の生徒が司会、県立黒沢尻工業高校の生徒が表彰補助を務めた。
大会会長を務める髙橋敏彦市長は「世界中で新型コロナウイルスや、ウクライナへの軍事侵攻が続く中だけに、子供たちの詩を読むと顔がほころぶ。(今回で通算)10万編もの詩が集まったのはすごいこと」とあいさつ。4年連続入賞した木村守さん(神奈川県・川崎市立中野島中1年)らをたたえ、入賞以上の一人ひとりに表彰状などを授与した。
最優秀賞の鈴木紫文君(埼玉県・川口市立安行東小2年)と優秀賞の2人、特別賞3人が自身の詩を朗読。渡部千津子審査委員長は「小学校上級生になるといろいろ考え、難しくなるが、自分の見たことを一生懸命考えていくと詩を書ける。書いたことを誇りに思ってほしい」と講評した。
北上ミューズコーラス隊の子供たち15人がハチローが作詞した「かわいいかくれんぼ」などの合唱を披露。最後はハチローの代表作「ちいさい秋みつけた」で締めた。
小学校のうんていから落ちて右手を骨折した際の、母親とのほほ笑ましいエピソードをつづった作品で最優秀賞受賞の鈴木君は「すごくうれしい。お母さんは怒るときもあるけど、いろいろ教えてくれる。ちょっと緊張したけど心を込めて、うまく発表できた」と満足そう。母の美由紀さん(44)は「親の気持ちをよく表現し、今しか書けないことを書いてくれた」と語った。