新駅舎来月供用開始へ 自由通路で利便向上 JR東北線岩手飯岡駅
盛岡市が同市永井に整備を進めていたJR東北線岩手飯岡駅の新駅舎と東西自由通路が完成し、12月18日に供用を開始する。駅を東西に結ぶ自由通路で駅利用者らの利便性が向上するほか、2023年4月にオープンする新野球場「きたぎんボールパーク」の最寄り駅として、にぎわい創出が期待される。
新駅舎は鉄骨2階建て、延べ床面積約460平方メートル。東西自由通路と一体の橋上駅舎で、改札窓口とみどりの窓口、自動券売機、待合室、改札内トイレのほか、改札内バリアフリートイレと11人乗りエレベーター2基を整備。幅約4メートルの自由通路には24人乗りエレベーター2基を設けた。
市は、JR東日本と20年6月に協定を締結し、建て替え工事を業務委託する形で同年9月、橋上駅舎と東西自由通路の工事に着手した。総事業費は約22億円で国の交付金も活用。新駅舎の外装は南部鉄器をモチーフに金属系の材料を採用したほか、自由通路の内装には市産材のカラマツを使用した。
同駅の21年度1日当たり平均乗車人員は1966人。これまで東西を行き来するには、駅から離れた地下道を通る必要があったが、自由通路が整備されたことで地域住民や利用者が安全、円滑に移動できるようになる。
また、来春に開場するきたぎんボールパークに近いことから、スポーツやイベント開催での利用者増加も見込まれる。
市道路建設課では「建て替えは通勤通学など地域の安全、円滑な交通の実現と、利便性の向上が目的。地域住民や新野球場の来場者らに新駅舎を幅広く利用してもらいたい」としている。