「自分の納得する吟詠を」 大菅さん(東和)初出場 日本コロムビア全国コン決戦大会【花巻】
花巻市東和町の東和吟詠会の会長を務める大菅喜久男さん(73)が、12月に東京都の中野サンプラザで開かれる日本コロムビア全国吟詠コンクール決戦大会に初出場する。東北地区予選で準優勝し、初の全国切符を手にした大菅さん。「自分のやれることを全部やり切る」と、全国舞台でも朗々とした歌声を響かせる。
大菅さんが出場した東北予選3部(51歳から75歳)には34人がエントリー。「緊張していたが、気持ちを落ち着かせて練習通りにできた」と「不識庵機山を撃つの図に題す」を堂々と吟じ、2位の座を射止めた。
予選突破に向けて、ほぼ毎日稽古に取り組んでいたという。全国出場を決め、「まさかと思った。喜びより、驚きが大きい」と振り返る。
同町東晴山在住。10年ほど前に姉の影響で吟詠を始めた。妻も東和吟詠会の会長を務めた経験があり、夫婦で吟詠の道を究めている。
吟詠を続けるうちに漢詩や歴史の世界にも興味を深め、「漢詩の歴史を学ぶことも楽しい。詩ができる背景を知ればより深く吟じることができる」と魅力を語る。
初めて踏む全国舞台に「本番までに練習を重ねて、自分の納得する吟詠をしたい」と意気込みを見せる。