あす営業再開 町内クラフト作家5人 展示コーナー新設 道の駅錦秋湖【西和賀】
国道107号の通行止めに伴い休業していた西和賀町杉名畑の道の駅錦秋湖は、30日に営業を再開する。町内のクラフト作家5人による展示・販売コーナーを新設するなどリニューアル。プレゼントや特別出店などの記念イベントも開催し、再開を待ちわびていた人や応援してくれた人への感謝を伝える。
町内の国道は、2021年5月の地震をきっかけに斜面崩落の恐れがあるとして一部通行止めの措置が取られた。沿線にある道の駅錦秋湖も休業を余儀なくされたが、地滑り箇所を迂回(うかい)する形で仮橋を含む仮設道路が完成し、今月30日午前11時に通行止めが解除されることから約1年7カ月ぶりに営業を再開する。
店内では「N*Crafts」と銘打ち、作家5人の作品を紹介するほか、作業風景や日常生活などを撮影した動画を上映。町内産の木材を使った木製品を手掛ける「waranoue」の藤原隼さん(40)=同町湯田=はサラダボウルや花器、カトラリー、鉄の雑貨・家具「山のうえアイアン」の田中正博さん(31)=同町沢内字新町=は、落ち葉や木の枝、キノコなどをかたどった鉄製のオブジェなどを販売している。
オーダー家具・木製雑貨「nokka」の工藤博さん(48)=同町中村=は紙コップホルダーやキーホルダー、インテリアアイテム、「湯田 菊池窯」の菊池啓二さん(67)=同町中村=は地元素材の釉(ゆう)薬を用いた日常使いの皿やマグカップなどの陶器、オーダー家具・木製雑貨「Wood工房ブナの森」の竹澤直樹さん(69)=同町湯本=は県産広葉樹のフォトフレームや積み木、拭き漆の箸などを並べる。
作家同士のコラボレーション作品もあり、工藤さんは「作品などからそれぞれの人間性や雪深い自然の中でのライフスタイルが透けて見えると思う。西和賀の入り口として、この展示をきっかけにそれぞれの工房に興味を持って足を運んでもらえれば」と願う。
運営する西和賀産業公社では、営業を開始する30日11時10分から来月4日までの5日間、大感謝イベントを企画。来店した先着100人に毎日「新そば半生麺(2食入り)」をプレゼントするほか、買い物した先着200人に道の駅特別記念切符を贈呈する。レストランや売店を利用した人は、宿泊クーポン券3万円分などが当たる抽選会にも参加できる。食事した人には地元食材を使ったデザートを1品サービスする。
3、4の両日は特製の納豆汁1日100食を振る舞う。3日午前10時と午後2時からは、わらび餅の実演と振る舞いが行われる。
同道の駅の増岡幸樹店長は「休業中は多くの応援メッセージを頂き、感謝を込めてイベントを行う。地域の情報発信の拠点であるべきという原点に立ち戻り、生産者が見えるような商品提供をしていきたい。多くの人に足を運んでもらい、冬の西和賀の美しさを見て体験してほしい」と語る。
営業時間は、売店が午前9時から午後5時まで、レストランが午前11時から午後4時まで。
問い合わせは同公社=0197(82)2211=へ。