一関・平泉

保護猫譲渡 懸け橋 あすプレオープン 大東・カフェ 医療費などCFで募る【一関】

一関市大東町に12月1日プレオープンする保護猫カフェの店内

 長年猫の保護活動を続けてきた女性が代表を務める団体が一関市大東町に保護猫カフェをオープンさせる。保護猫を譲渡しやすい環境づくり、保護猫活動の認知を広げることが狙いで、行き場を失った猫を里親に引き継ぐ譲渡型のカフェを目指す。保護猫の医療費や餌代もあり資金的に厳しいことから、現在クラウドファンディング(CF)で資金を募っている。

 保護猫カフェを開業するのは、保護猫団体「フェリスの箱庭」(清水沙織代表)。清水代表はもともと動物好きで、15年ほど前から家族が経営する飲食店の仕事の傍ら100匹以上の猫を保護し、譲渡会で飼い主につないだりしていた。

 保護した猫の医療費などは営業利益や生活費を切り詰めて捻出していたが、一人で長く保護猫活動を続けていくには限界を感じ、数年前から保護猫団体を立ち上げたり、第2種動物取扱業の届け出をしたりとカフェの開業に向けた準備に着手。今年8月に第1種動物取扱業として登録し、家族が経営する同町摺沢字新右エ門土手地内の「料理工房ufu」をリノベーションし活動の拠点を整えた。

 カフェは猫好きの人が保護猫と触れ合うほか、猫に関するさまざまな相談を受け、猫を里親につなぐための場とする。保護猫は保健所から引き取る猫が中心で、個人からの引き取りは行わない。カフェを訪れた人が里親を希望する場合はあらかじめ家族構成や飼育環境を確認し譲渡契約を交わした上で譲渡する。

 12月1日にプレオープンするカフェの利用料金は30分800円、1時間1200円(消費税込み)で、営業時間は午後1~5時。不定休。収入は猫の医療費や餌代、光熱費などカフェの維持費に充てるという。

 CFは120万円を目標金額に12月18日まで実施しており、猫好きの人や保護猫に関心のある人の理解と協力を呼び掛けている。

 清水代表は「一関は県内でも犬猫の苦情が多く、多頭飼育崩壊などの問題も起きている。堅苦しくなく猫好きの人たちが話せる場をつくり、そうした啓発にもつなげていきたい。何より1匹でも多く保護猫を里親につなげたい」と話している。

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