開業20周年祝う 盛岡―八戸間 東北新幹線
JR東北新幹線盛岡―八戸間(96・6キロ)は、2002年12月1日の開業から20周年を迎えた。3日には盛岡駅などで祝いの記念イベントが行われ、社員が横断幕を掲げて利用客に感謝を伝えるなどし、地方と首都圏とを結ぶ高速鉄道のさらなる発展を願った。
東北新幹線は2002年12月に八戸まで延伸され、県内ではいわて沼宮内、二戸の2駅を設置。10年には東京―新青森間が全線開通し、16年には北海道新幹線とつながった。現在は最短で盛岡―八戸間を約30分、東京―八戸間を約2時間40分で結んでいる。
JR盛岡支社によると、21年度の盛岡―八戸間の1日当たり平均通過人員は7994人。コロナ禍もあり、ここ10年で最も多かった時の半分程度にまで利用客が落ち込んだものの、22年度は行動制限の解除などで徐々に回復している。
同日は東北新幹線開業当時のE2系車両を使用した「はやて」が、団体専用の臨時列車として運行された。盛岡駅新幹線ホームでは社員が「ありがとう!東北新幹線盛岡―八戸開業20周年」と書かれた横断幕を掲げて迎えたほか、JR東日本グループの団体が盛岡さんさ踊りを披露し、東京や仙台などから乗車した約250人を楽しませた。
利用客の一人で、大阪府在住の会社員北岡徹也さん(53)は「開業当時は東京に住んでいてよく利用した。今は青森や函館に行くのに便利になった。今度は岩手の世界遺産などを観光でゆっくり訪れてみたい」と話していた。
同支社は「新幹線を活用した荷物輸送サービス『はこビュン』などの新サービスを充実させ、地域の人に愛される東北新幹線となるよう取り組みを推進していきたい」としている。