SL銀河出迎え 今年最終運行 家族連れら笑顔で 花巻駅
蒸気機関車「SL銀河」は4日、2022年最終運行を迎えた。JR釜石線上り釜石―花巻間を走行し、終着駅の花巻駅では地元関係者が横断幕を掲げ、地元の芸能団体が鹿踊(ししおど)りを披露。ホームには多くのファンが詰め掛け、写真を撮るなどしてSL銀河を出迎えた。
花巻駅には午後3時19分の到着に合わせ、市外内から鉄道ファンら200人以上が集まった。花巻市公認キャラクター・フラワーロールちゃんも登場し、観光関係者が横断幕を掲げたほか、春日流八幡鹿踊保存会の会員4人が勇壮な「一番庭」を披露して出迎えた。ファンや家族連れはSL銀河の先頭で写真を撮るなど、雪降るホームは笑顔であふれた。
家族と一緒に初めて乗車した東京都の鹿野将志君(9)は「ずっと乗りたかったのですごくうれしかった。煙や汽笛がすごくて、岩手の風景もきれいだった」と目を輝かせていた。
釜石駅や遠野駅ではご当地キャラクターの出迎えや郷土芸能の披露などのイベントが繰り広げられた。
SL銀河は1972年まで山田線や釜石線、大船渡線を中心に運行していたC58型の機関車を復元し、震災復興や観光振興を目的に2014年4月に運行を開始した。
運行は今年度で9年目で、同日の乗車率はほぼ満員となった。JR盛岡支社によると、今年は4~12月の期間で、土日・祝日をメインに上下計72本(定員各176人)を運行した。14年4月から今年11月15日までの乗客数は約5万7000人に上る。