一関・平泉

3年連続で縮小開催 密回避へ神事のみ 大東大原水かけ祭り【一関】

 一関市大東町の一関市・大東大原水かけ祭り保存会(金野幸冨会長)は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から2023年2月11日の大東大原水かけ祭りを火防厄除祈願の神事のみとすることを決めた。縮小開催は21、22年に続いて3年連続。祭りの性質上、三つの密を避ける対策を取るのが困難と判断した。

 同保存会は6月の22年度総会で来年の水かけ祭りを通常通りの開催とする方向で理事会に最終決定を委任していたが、このところの新型コロナの感染拡大なども踏まえ、11月21日に開いた理事会で3年連続で縮小開催することを決めた。

 「天下の奇祭」と称される同祭りは1657(明暦3)年の「明暦の大火」をきっかけに火防祈願と火防宣伝を兼ねて始まったとされ、360年を超える歴史がある。毎年県内外から集まる裸男が沿道から掛けられる清め水を浴びながら商店街を走り抜け火防や無病息災を祈願しており、2020年は地元と県内外合わせて270人以上が参加した。

 祭り当日はハイライトの水かけをはじめ大しめ縄の奉納行進、蒸気ポンプの放水実演、特設ステージ演技、ストリート演舞など当初計画した行事は中止。保存会や年賀会、消防、神社などの関係者が参加し同町大原の大原市民センターで火防厄除祈願のみを行う。

 金野会長は「裸男の人数を縮小しての開催なども検討したが、どうしても密を避けられず、中止はやむを得なかった。再来年の次回は何とか開催できるように祈りたい」としている。

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