新雪のゲレンデ満喫 今季営業開始 夏油高原スキー場【北上】
北上市和賀町の夏油高原スキー場は今シーズンの営業を開始し10日、初の週末を迎えた。県内外から多くのスキーヤー、スノーボーダーが訪れ、新雪のゲレンデで滑りを満喫。今季も本格的なスキーシーズンが幕を開けた。
同スキー場は11月26日の営業開始を予定していたが、雪不足で延期。県内スキー場のトップを切って、今月9日に待望のオープンを迎えた。2日目の10日は午前8時現在で山頂は70センチの積雪で、初日よりも滑走エリアを拡大。全コースの7割を開放し、同日レギュラーシーズン入りした。
ゲレンデは待ちわびたスキーヤー、スノーボーダーでにぎわい、思い思いのシュプールを描いた。大船渡市三陸町の古内翔さん(23)は「天気も良くて滑りやすかった。ハイシーズンになればパウダースノーを楽しめる。今シーズンもシーズン券で通いまくりたい」と充実した表情だった。
親子連れの姿も見られ、北上市堤ケ丘出身で宮城県名取市の五ノ井琢磨さん(45)は「高校の時にオープンして以来、毎年滑りに来ている。宮城だとまだ雪が少ないが、ここは全く問題ない。雪の質量ともにいいので、帰省するたびに来ている」と満足そう。
息子の穂高君(名取市立愛島小学校2年)も「上(山頂付近)は雪が柔らかくて、気持ちよく滑れた。また来て滑りたい」と笑顔で語った。
村松麻人支配人は「お客さんの期待もあり一日も早く開けたいと思っていたので、まずはオープンできて良かった。(10日も)初滑りのお客さんに来ていただいた」と胸をなで下ろしつつも、「豪雪夏油」をうたうだけに「まだまだ雪量が必要。もっと降ってくれれば」と願っていた。
ナイター営業は17日以降の土日を中心に行い、林間を滑る「ツリーランコース」も必要な雪量が積もり次第開放する。近年は新型コロナウイルスの影響で利用客が落ち込んでいたが、今季は「外国人にも徐々に問い合わせをいただいている」(村松支配人)といい、東北、関東圏などへも積極的にPR。新型コロナ前の10万人台の入り込み回復を目指す。