花巻

地域の力で困り事解決 サポーター事業立ち上げ 1人暮らし高齢者向け ボランティア組織も結成 花西まちづくり協【花巻】

花西地区生活サポートの会のメンバー

 花巻市の花西地区まちづくり協議会(菅原眞也会長)は、地区内の1人暮らし高齢者などを対象に、暮らしの小さな困り事を解決する「花西地区ご近所サポーター事業」を立ち上げた。30分ごとに200円から利用できる有償ボランティアが除雪をはじめ、買い物や通院などを手伝い、住み慣れた地域での暮らしを支えていく。2023年1月に本格的に事業を開始する。

 花西地区は、JR花巻駅西側の若葉小学校学区の七つの行政区をエリアとする。同協議会などによると、3月末現在の同地区の人口は8606人で高齢化率は28・1%、世帯数は3832世帯で、うち1人暮らし高齢者は268世帯(9月末現在)を数える。

 同地区では19年度に地区内1人暮らし高齢者世帯などを対象に除雪ボランティアを開始。年々高齢化が進展し、除雪に限らず生活支援の要望が増える中、いわゆる「団塊世代」が75歳以上の後期高齢者となる超高齢化社会を前に、生活支援の仕組みを構築しようと協議を重ねてきた。

 事業は「市ご近所サポーター事業(介護予防・日常生活支援総合事業)」の訪問型サービスBとして実施。30分ごとに200円で掃除や洗濯、ベッドメーク、衣類の整理、調理、除雪、除草、買い物、通院の付き添いなどの「生活支援」、1回50円(15分程度)でごみ出しや電球の交換などを手伝う「ちょこっと支援」が受けられる。

 利用できるのは、要支援の認定者、基本チェックリストで市が支援が必要と認めた人など。除雪に関しては市の対象者に該当しなくても同協議会が必要と認めれば独自に支援する。

 支援するのは既存の除雪ボランティアを中心に44人で組織する「花西地区生活サポートの会」(菊池孝進代表)。今月4日には同市若葉町の市文化会館で発会式が行われた。

 19年度に地区民生委員が行った1人暮らし高齢者のニーズ調査ではごみ出しや買い物・薬の受け取り、除雪などといった支援に加え、話し相手や簡単な修理といった回答もあった。同協議会の菅原会長は「遠くない未来に生活支援が必要になる人が多くなる。今から徐々にでも生活支援の仕組みをつくっておく必要がある」という。

 利用希望者は市中央地域包括支援センター=0198(24)7246=、ボランティア希望者など事業に関する問い合わせは同会事務局=0198(22)6541=へ。

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