たこ、高く揚がれ 子供ら雪上で満喫 三ケ尻【金ケ崎】
金ケ崎町三ケ尻地区の有志でつくる「三ケ尻凧(たこ)あげの会」(菊地敏弘会長)は17日、三ケ尻地区生涯教育センターで「凧あげ会」を開いた。地区内の児童、幼児、保護者らが参加し、思い思いの絵を描いた自作のたこを高く揚げていた。菊地会長(67)は「参加者に楽しんでもらった。この行事を通じてたこを作る面白さ、揚げる面白さを伝えたい」と話している。
同地区では東日本大震災後に復興を祈る「凧あげ大会」を地域活性化委員会が開催していたが、2020年に今後の継続を検討し10回の区切りで終了とした。この間には東北各地のたこ揚げ愛好者が訪れるなどして地区の活気あるイベントとして定着していたため「恒例行事を絶やしたくない」との思いが集まり、21年に有志が凧あげの会を立ち上げた。
2回目となった同日は、子供や住民ら約90人が集まった。前日までの降雪でグラウンドは一面雪。深い所では大人の膝ほどもあり、開会前に会員やボランティアが踏み固めて準備した。
風の無い穏やかな天候のため、児童らは少しでもたこを高く揚げようと雪の中を駆け回っていた。三ケ尻小学校2年の鈴木悠理君(7)は大好きなアニメの宇宙戦艦を描いたたこで挑戦し、「たこ揚げは2回目。うまく揚がったのが楽しかった」と笑顔を見せていた。
菊地会長は「やめるのがもったいないという声が多かった。以前より小規模ながらも、昨年から凧作り教室と凧あげ会を開いている。この季節の三ケ尻の風物詩でもあり、これからも伝えていきたい」と語っていた。