新年へ汚れ清め 中尊寺・すす払い 歳末点描2022
年の瀬を迎え、平泉町の中尊寺(奥山元照貫首)境内にある宝物館「讃衡蔵(さんこうぞう)」で19日、1年間にたまった仏像などの汚れを払い清めるすす払いが行われた。
同館正面に安置された約2.7メートルある3体の丈六仏は、いずれも平安後期の作で国指定重要文化財。作業は3人の僧侶が作務衣(さむえ)をまとい口当てを着けた姿で、和紙の束を付けたはたきを使い仏像の表面に残る金箔(きんぱく)などを傷めないよう慎重にほこりを取り除いた。佐々木亮王さん(34)は「感染症などの影響がまだ続いているが、来年も皆さまの心のよりどころとなれるお寺になるよう努めたい」と語った。
同寺では、30日に境内の諸堂に餅などを供えて新年を迎える準備が整う。正月三が日の参拝者数は約8万人を見込んでいる。
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さまざまな出来事があった2022年もあと10日余り。各地で新しい年を迎える準備などが進む一関地方の風景を紹介していく。